とちぎの森林

森林環境譲与税を
活用した取り組み

森林を活かす仕組み
森林環境譲与税

日本の森林は、国土の約7割。この森林は、木材や食材、燃料などを供給するだけでなく、洪水の緩和、水の浄化、災害の防止をはじめ、地球温暖化防止や生活環境・生物多様性の保全といったさまざまな機能を発揮して、私たちの暮らしを支えています。
この機能は「公益的機能」と呼ばれ、森林が荒れたり失われて、この機能が発揮されなくなると、災害が起きやすくなったり、動植物が減ったり、地球温暖化が進むと言われています。
この豊かな森林が持つ多くの機能を活かすには、 森林をしっかりと整備していくことが大切です。

しかし、林業の採算性の低下や、木材需要の不安定さ、担い手の不足などにより、手入れ不足の森林が増えています。
このような中、国では、令和元年度に市町村による森林整備等の新たな財源として、「森林環境譲与税」の譲与をスタートし、令和6(2024)年度からは森林環境譲与税の財源となる「森林環境税」の課税が始まりました。
各市町村では、皆さまからいただいた貴重な財源を活用して、森林の整備を進めてまいります。

もし、森林が荒れたり、なくなってしまったら...?

【イラスト図解】整備された豊かな森林と、手入れ不足で荒廃した森林の比較。土砂災害のリスクや環境保全機能の違いを表現。
  • 雨水を山が吸収しきれず、一気に流れ出してしまう
  • 温室効果ガスを吸収する森林がなくなり、地球温暖化が加速してしまう
  • 森林がもたらすエサなどが手に入らず、野生動物が生きていけなくなってしまう
  • 森林がないと、表土が雨にさらされ、山崩れが発生しやすくなる

税の仕組み 森林環境税・
森林環境譲与税

国民の皆さまから納税いただいた「森林環境税」は、国を通して「森林環境譲与税」として全国すべての市町村と都道府県に配分され、森林経営管理制度を始めとする森林整備やその促進のための取り組みに活用されます。(年間総額約600億円)

【図解】森林環境税と森林環境譲与税の仕組み。国民から徴収された税が国を通じ、私有林人工林面積などに応じて都道府県・市町村へ譲与される流れ。

森林環境譲与税の使途

森林環境譲与税は、法律に基づき、市町村では間伐等の「森林の整備に関する施策」と人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の「森林の整備の促進に関する施策」に要する費用に充てることになっております。
また、都道府県においては「森林整備を実施する市町村の支援等」に関する費用に充てられます。
本県の使途としては、市町の支援として市町職員向け研修会の開催や、森林情報を共有するための森林クラウドの運用、栃木県林業大学校を通じた林業就業者の確保・育成、木造・木質化の支援などに活用しております。
なお、市町の森林環境譲与税の使途については各自治体のHP等で公表しております。

【図解】森林環境譲与税の主な使途。1.森林整備(間伐等)、2.木材利用(公共施設の木造化等)、3.人材育成・担い手確保への活用イメージ。

森林環境譲与税の執行状況について(使途公表)

県の森林環境譲与税導入
(令和元(2019)年度)
以降の執行状況

令和元(2019)〜令和5(2023)年度 累計

(千円)

執行額A
譲与額B
基金積立B-A
割合A/B
R01
(2019)
6,875
64,056
57,181
10.7%
R02
(2020)
83,392
96,084
12,692
86.8%
R03
(2021)
86,439
96,290
9,851
89.8%
R04
(2022)
51,216
97,296
46,080
52.6%
R05
(2023)
195,615
97,296
▲98,319
201.1%
R01
(2019)
~ R05
(2023)
423,537
451,022
27,485
93.9%

森林環境譲与税
県活用状況推移

【グラフ】森林環境譲与税の県活用状況推移(R1〜R5)。譲与額に対し、R5年度は人材育成や木材利用促進を中心に執行額が大きく上回っていることを示す。

県の森林環境譲与税の
令和5(2023)年度執行状況

令和5年(2023)年度 実績

県事業

譲与額 97,296千円

区分 金額 譲与額に
占める
割合
市町への森林整備支援 7,484
千円
7.7%
実践型活動支援事業費(市町職員への研修) 2,066
千円
2.1%
森林情報共有化推進事業費(森林クラウドシステムの運用等) 5,418
千円
5.6%
森林整備促進策 188,131
千円
193.4%
人材の育成・確保(栃木県林業大学校開講準備費等) 127,179
千円
130.7%
木材利用促進(木造・木質化への支援等) 60,952
千円
62.6%
195,615
千円
201.1%
基金積立 ▲98,319
千円
-

県森林環境譲与税の執行状況

各年度の活用事例はこちらをご覧ください。

森林環境
譲与税活用の効果

森林環境譲与税が導入されたことにより、林業経営されずに管理放棄された森林等を整備することができるようになり、公益的機能の持続的な発揮に貢献しています。

税活用により適切に整備が進む
森林のイメージ
県民税は「林業経営に適した森林」の若返りを、譲与税は「林業経営に適さない森林」の整備を促進するという役割分担。

とちぎの元気な森づくり
県民税とのすみ分け

栃木県では、国の「森林環境譲与税(以下譲与税)」に先立ち、平成20(2008)年度より、とちぎの元気な森づくり県民税(以下県民税)」を導入・活用させていただいております。「県民税」は、「譲与税」と使途をすみ分けており、目的が重複しないよう整理しております。
「県民税」は、主に林業経営に適した森林を対象とし、皆伐後の植え付け、獣害対策など、森林資源の循環利用および若返りの促進などに活用し、「譲与税」は、主に林業経営に適さない森林を対象として、市町村による公的な間伐などの森林整備のほか、木材利用の促進、普及啓発、人材の育成・確保など森林整備の促進策に活用することとし、使途が重複しないよう整理した上で、両税の活用により森林の公益的機能が持続的に発揮されるよう活用させていただいております。

【図解】県民税と森林環境譲与税の対象森林のすみ分け。県民税は奥山の「経営林」での資源循環を、譲与税は里山などの「非経営林」での環境保全を主目的とするイメージ。

使途(取り組み内容)
のすみ分け一覧

取り組み内容 県民税事業 森林環境譲与税事業
県事業 市町事業
森林整備 経営林 経営林|皆伐・再造林の促進 - -
経営林|獣害対策 - -
経営林|境界・所有者の明確化 - -
非経営林 非経営林|間伐等の森林整備 - -
里山林整備・管理 里山林整備・管理|市町主体 - -
里山林整備・管理|NPO団体等主体 - -
森林整備
促進策
人材の確保・育成 -
木材利用促進 -
森づくりに関する普及啓発等 -
県民税のPR等 - -
市町への森林整備支援 - -